甑島のパワースポット 「内川内の滝1」
昨年の11月、一昨年亡くなった関西の叔父の墓参りを目的に、アメリカのボルダーから妹の千和が帰ってきた。彼女が帰ってきたときに、どうしても連れていきたい場所があった。内川内の滝と海岸である。パワースポット探しの締めくくりにするつもりだった。島に帰ってきた翌日、さっそく弟と3人で昼食を済ませて出かけることにした。
高岩神社入り口に車を止めて歩き始める。高岩神社までは約10分、高低差が約50mあるので、コンクリート舗装された細い道はほとんど階段になっている。道の両端にはツバキの大木やタブノキが高く伸びて、途中に小さな渓流が一つある。数年前まで芋畑だったところも草木が生い茂っている。
高岩神社は、内川内地区の唯一の神社で、集落の祭り場所になっている。大正13年頃、瀬々野浦地区の椿山から遷座したらしい。 神社の裏は一枚岩になっていて、約150mの高さから臨む景観は滝も海岸も帽子山も臨め、スリルがあって最高のロケーションである。しかし、危険性と神聖な場所ゆえ、立ち入りをあまり好ましく思わない住民もいるので、最近は遠慮するようにしている。
高岩神社を過ぎると、一転舗装は切れ、落ち葉が厚く積もり石ころが点在する細い道となる。傾斜がきついので、森の中を何回も右に左に曲がりながら高度を下げていく。周囲の木々もマテバシイ、タブノキ、ツバキなどの高木からウバメガシ、シャリンバイ、トベラ、ハマヒサカキなどの低木に変わっていく。
やがて潮騒が聞こえるようになり、次第に音が大きくなり正面に帽子山の岩肌が、右手に海岸が見える場所に出る。 海岸と反対方向に谷に沿って灌木の間を進んでいくと、いきなり目の前に小さな滝が出現する。正面の渓谷の奥には2段になって落ちる滝が望める。 小さな滝が落ちる所は池のようになっているので、右に回り込んで飛び石を利用して川を渡る。渓流に沿って滝に吸い寄せられるように、流れを左に越えたり右に越えたり、2~3mの岩場を登ったりしながら奥へ奥へと進んでいく。
帽子山側の岩が造った小さな高台に登ると、それぞれ約25mの高さから2段になって落ちる滝と正面から向き合える。先に進んで振り向くと、二人はじっと見上げたまま足を止めている。やがてカメラを取り出し何度もシャッターを押していた。妹の千和は「強いパワーを感じる」と言っていた。
背後には、肌を露わにした150mはあろうかという険しい岩山が迫っている。周りの地層は約8,000万年前の姫浦層群からなっているが、地下深くから押し上がってきたマグマ熱の影響で硬く変質(ホルンフェルス)している。
(続きは次回で)
アクセス
■バスで長浜港から内川内まで 約20分(料金100円)
■バスで瀬々野浦から内川内まで 約22分(料金100円)
■内川内集落から滝まで徒歩で約1時間
■バスの路線及び発車時刻
・南国交通:長浜・瀬々野浦線
長浜港から内川内へ | 内川内から長浜港へ | 瀬々野浦から内川内へ | 内川内から瀬々野浦へ | ||||
長浜港発 | 内川内着 | 内川内発 | 長浜港着 | 瀬々野浦発 | 内川内着 | 内川内発 | 瀬々野浦着 |
7時30分 | 7時50分 | 9時42分 | 10時02分 | 6時45分 | 7時07分 | 7時50分 | 8時12分 |
10時35分 | 10時55分 | 13時32分 | 13時52分 | 9時20分 | 9時42分 | 10時55分 | 11時17分 |
14時25分 | 14時45分 | 15時42分 | 16時02分 | 13時10分 | 13時32分 | 14時45分 | 15時07分 |
16時25分 | 16時45分 | 17時35分 | 17時52分 | 15時20分 | 15時42分 | 16時45分 | 17時07分 |
※上記時刻表は2014年4月の時刻表です。お越し頂く場合、薩摩川内市のりもの情報にてご確認ください。
場所
内川内地区の住所は下甑町瀬々野浦となります。
詳しい案内が欲しい方は、下記にてお問合せください。
■担当は東完治(ひがしかんじ)となります。メールにて返信させて頂きます。