こしきの塩
下甑島の手打にある「こしきの塩」
こしきの塩は有馬新七さんが代表で息子の新悟さんと一緒に造っています。
地元の人達だけじゃなく、こだわった企業や個人、いろんな地域にファンを持つ塩です。
そんな「こしきの塩」を製造してるところにおじゃましました。
扉を開けると有馬新七さんが尺八の練習中でした。シブ過ぎる。。。
こしきの塩って?
コーヒーを頂きながら新七さんと新悟さんに塩の事をいろいろ聞いてみました。
海水を汲む場所はどこがいいだろうかという事で、いろんな場所から汲んで実際に塩を造ってみたら、場所によって味が違ってくる事に気づいたんです。
試行錯誤の結果、「まっちゃごーら」(場所の名前)で汲む事になったそうで、しかも満潮の時だけ汲むというこだわりようです。
それでやっと納得の海水に辿りつけたという事でした。
手作業で汲みあげた海水を160ℓの鉄釜で5日間ほどかけて炊き続ける事で「こしきの塩」ができます。一言でいうのは簡単ですが、実際の作業は想像以上に大変な事です。
流木や廃材など薪をとってきて炊きながら煮詰めていきます。硫酸カルシウムをとり除くために何度も何度も、ろ過を繰返します。豪快で丁寧で繊細な作業。。。1工程500ℓを5日間炊き続けるなんて気が遠くなるような作業。私にはぜ~ったい無理です。
減塩じゃなくて選塩が必要ですよね・・そして腸内フローラの話へ・・
新悟さんが塩の大切さを話す時にふと出た言葉「選塩」。新七さんからは「腸内フローラ」って知ってる?腸内フローラのバランスには良い塩を摂らないといけない。。といろいろ教えて頂きました。知らないって言ったら調べてみて。。と宿題をもらったので自分なりに調べてみる事にしました。
人の腸内では数百種以上の複雑な細菌群が形成され、腸内フローラ(細菌叢)といわれるそうです。藤田先生の本では健康な人で約3万種類、1000兆個の細菌が存在し、「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」に大別され、腸内では互いに勢力争いをしながら縄張り争いをしているそうです。この中で圧倒的多数を占めるのが「日和見菌」で、この菌は優勢な方の味方になるので、いかに「善玉菌」が優勢を保てるようにバランスを維持する事が大切だという事でした。
腸内フローラのバランスが崩れると「免疫力が低下し疲れやすい体になり、結果、健康が阻害されるだけでなく、肌にも悪影響が出てくる」という事らしいです。やはり腸内フローラのバランスを維持する為には食生活が重要。日本古来の発酵食品は日本人と相性が良い乳酸菌の宝庫で善玉菌の大きな味方になると。。。
なるほど。。。。
細菌類がもつ酵素の働きにより、栄養成分の分解・消化・吸収を可能にしており、そして発酵させる酵素の働きを助ける為に必要な成分がミネラル成分という事になるでしょう。
腸内での発酵と腐敗(腸内異常発酵)、発酵に欠かせない塩は何を選ぶかという事が健康維持には大切だという事だったのですね。。。
こしきの塩を使った味噌や漬物など発酵食品は、発酵過程が促進され旨みや香り成分が高まり美味しく色鮮やかになるという事です。有馬さんとこの高菜の漬物も頂きました。他と比べたら色も鮮やかで、なるほどって納得できる味でとても美味しかったです。
醗酵促進効果。。。当然、腸内での醗酵に良いハズですね。。。
参考:藤田紘一郎 人は「腸」で若返る。 健康寿命を延ばす「不老」の免疫学 (講談社+α文庫)
こしきの塩の種類は?
こしきの塩には4種類の塩があります。
粗塩:まっちゃごーらの海水を純粋に炊き上げた粗塩
クリスタル塩:粗塩の結晶をさらに大きくし、パリパリとした食感が楽しめます。
炒り塩:にがりを濃縮する際に取れるさらさらした粉塩を炒った塩です。
還元塩:粉塩を素焼きの壺に入れて24時間高温で焼いた還元力のある塩です。
それぞれの特徴は、食べてみて感じてください!
おすすめは、甑島に行って「こしきの塩」でお話を聞きながら購入するのがベストです。
ただ製造量が少ないので、自分の身体を大切にしたい方、こだわった商品を作りたい方など、きちんと価値をわかってくれる人にだけ使って欲しいとおっしゃってました。
でも甑島に行くまで待てないという方は、愛らんど甑のショッピングサイトからもご購入いただけます。
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有馬新七さんといえば芸術家
竹細工も個展を開催したり賞をもらったり、絵も素晴らしいし、彫刻もすごい。長期にわたって海外で漁業指導をしてこられましたので、家族全員が国際感覚を持っています。是非とも有馬家族の魅力に触れてみてくれればと思います。
「こしきの塩」は下甑島の手打にあります。